差別装置としての日本国憲法
「日本国憲法はなぜ改正されなければならないか」という問いに対する明確な、そして第一の回答は「それが不当な日本差別を美化している差別憲法だから」である。
では「日本国憲法がなぜ差別憲法なのか」を理解できない方々に、特に人権意識の高いつもりの方々によく理解できるように在日外国人の指紋押捺に関連させて説明しよう。
日本国憲法は戦勝国が日本を差別することの正当性を担保する為に制定された。
第二次世界大戦が日本の敗戦で終え、敗戦国の日本は連合国によって占領された。日本は進駐軍と呼ばれていた占領軍が支配した。その占領期に連合国が日本に無理やり書かせた「侘び証文」が日本国憲法だ。
「今回の戦争はすべて日本のせいだ。日本だけが悪いことをした。だから日本以外の国々は日本を懲らしめるために、日本人の子孫だけから自己防衛の権利を奪ってもよい。」これが日本国憲法の言わんとするところだ。
以来、日本人は「先祖が悪いことをした国民の子孫」であり、「それゆえに権利を奪われて当然の国民」の役割を演じさせられている。
在日外国人の指紋押捺はじまる
敗戦直後の日本国の混乱に乗じて、日本国内の朝鮮民族は暴虐の限りをつくした。それまでは同じ日本人として連合国と戦っていた朝鮮民族は日本が敗戦すると手のひらを返したように日本中で暴れまわった。犯罪の犯し放題だった。
これには流石の占領軍も手を焼いた。彼らは戦勝国の側ではないが、もはや敗戦国の日本人でもなく、第三国の人間、『三国人』だとされた。
やがて朝鮮半島に朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)という共産主義国家と大韓民国(韓国)という資本主義国家が誕生。北朝鮮のスパイが日本を経由して韓国に潜入することを恐れた大韓民国は日本に対処を求める。
それら当時の諸事情で日本に在住する外国人-といっても殆どが嘗ての日本人である、台湾人と朝鮮人(韓国人)-から指紋を採取することにした。これが在日外国人指紋押捺制度の発端だ。(現在では当時と同様の形での在日外国人の指紋押捺制度は廃止されている)
指紋押捺反対運動
敗戦の混乱も納まり、在日朝鮮人たちも二世三世の時代になると、自分たちが指紋を採取されることに抵抗の声が大きくなる。
「日本人からは採取しないのに自分たち在日外国人からだけ犯罪者のように指紋を採取するのは差別だ。」
というわけだ。たしかにこれは一理ある。終戦後に日本中で暴れまわっていた朝鮮人がいたことは事実だが、その子供や孫には法的責任はない。
それを「嘗ての不遜朝鮮人の子孫」だからという理由で在日外国人全員から指紋を採取するならば、採取される側の立場に立てば「差別」と感じるだろう。
指紋押捺反対派の言い分
指紋押捺に反対する側の反対理由は主に二つ。一つ目が個人情報を国家に管理されることの危険性、二つ目は、日本人は指紋押捺を強制されないのに在日外国人だけ強制されるという国籍差別の側面。最も強かった抵抗理由は二つ目の「国籍差別」だ。
しかしもうひとつ隠れた問題点がある。それは「先祖の事情で子孫を縛る」という門地差別(血の差別)なのである。これが国籍差別へ直結しているということを忘れてはならない。
では実際に彼ら指紋押捺反対派の言い分を検証してみよう。
大阪人権博物館リバティーおおさか
被差別者はどう生きているのか-在日コリアン-指紋押捺拒否1980年代、多くの在日コリアンや外国籍住民が、外国人登録法にもとづく指紋押捺の義務をなくす活動に取り組みました。
指紋押捺を、差別の象徴であるとして拒否する人びとが跡を絶ちませんでした。その主張と行動は、指紋押捺制度を廃止させました。その後も残された課題を問う活動を続けています。
次に 殺人の罪などで無期懲役に服していた、在日韓国人金嬉老が仮出獄し、韓国の釜山に「帰国」した際の様子を知ってほしい。
新聞の宅配問題を考えるホームページ
金嬉老の指紋押捺殺人の罪などで無期懲役に服していた、在日韓国人金嬉老が仮出獄し、9月7日韓国の釜山に「帰国」しました。
新聞報道(9月8日の読売新聞、産経新聞)を見ると、地元釜山市での住民登録のために、壇上で若い女性に手を取られ、両手の指紋押捺をしています。司会者が「これで釜山市民になりました」と披露したことも報道されています。
在日韓国人は外国人登録法に基づく指紋押捺に強硬に抗議していました。彼らも、日本の支援者も指紋押捺は人権侵害だと言っていました。韓国政府も日本政府に対して指紋押捺をやめるよう要求していました。
それなのに、自分たちは指紋押捺をしているというのは一体どういうことでしょう。しかも、公衆の面前でセレモニーのごとく行っていたようです。日本の指紋押捺は人権侵害で、韓国の指紋押捺は人権侵害にはならないのでしょうか。
結局は日本人も在日外国人も指紋押捺の義務があれば「差別」にはならないのだ。
日本国憲法第9条と指紋押捺の類似性
「現在日本人の先祖は世界で戦争をした。日本人は反省した。日本国憲法は戦争を放棄した平和憲法だ。その平和憲法を日本人は護らねばならない。」
という言い分が正当ならば、
「現在の在日朝鮮人の先祖は嘗て日本を裏切り、三国人と称して暴虐の限りを尽くした。朝鮮人は反省した。だから在日朝鮮人は日本で平和を愛する人々として在日朝鮮人自らが率先して指紋押捺に賛成すべき」ということも正当であると言わねばならない。
「憲法を改正したがっている者は戦争をしたがっているのだ」という者は「指紋押捺に反対する在日外国人は犯罪を犯したがっているのだ」と言わねばならない。
「憲法を改正し軍隊の保持を明記せよ」という主張は戦争を望んでいるのではなく、他の国民と同じ権利を求めているのだ。すべての国家が憲法9条と同じ条項を憲法に明記しているならば、日本の憲法9条も変えなくともよい。
憲法改正社は門地差別・国籍差別を正当化する担保である日本国憲法という名の差別装置を死守している差別主義者に対して断固として戦う、ということを護憲派は理解しなければならない。
日本国憲法は日本人が求めたもの?
ここまでお読みいただいた方々の中には、「日本国憲法は日本人が求めたもので、在日外国人への指紋押捺は在日外国人が求めたものではないから同一視できないのでは?」と反論したい方もいるだろう。だがこれは二つの意味で正しくない。
一つ目に、日本国憲法は日本人が求めたとは言いがたい、ということ。これに関しては別エントリーで伸べる。
二つ目に、当時の日本人が自ら求めたものなら、それがたとえ差別憲法でも子孫は甘んじて受け入れなければならないというなら、仮に戦後在日朝鮮人が自らの犯罪の数々を反省し、日本人や占領軍の圧力の下で、「自ら望んで」指紋押捺を申し出たのなら、その決定に子孫は縛られ続けなければならないのか、という疑問である。
「あなた方の先祖が自分で決めたのだから外国籍の人だけが指紋押捺を強制されるのは当然だ」と護憲派は果たして言うつもりなのか、自問していただきたいものだ。
終戦直後の三国人がどのように見られていたかを知るには、
憲法改正社>『三国人問題リンク集』
【関連エントリー】
指紋押捺問題と日本国憲法
改定入管法の「指紋押捺問題」と日本国憲法
日本人が日本人を差別する
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